2歳3ヵ月となったジュニアと行く5回目の登山は、神奈川にある丹沢山系の大山に行きました。
子連れ登山の常として、今回も色々と予想外のことが多々起きましたが、何より予想外だったのは全員がウイルス性胃腸炎に感染している状態だったことでした…
ジュニアは軽症でしたが、我々夫婦には下山時から症状が出始め、忘れられない山行となりました…
山行データ
No.5 丹沢・大山
エリア:神奈川県
行動時間:6時間31分
歩行距離:約6.5km(こま参道含む)
累積標高差:△938m・▽934m
コース定数:16
ジュニア体重:13kg
アクセス:小田急小田原線「伊勢原」駅からバスで大山ケーブルバス停まで約30分/「伊勢原市営 大山第二駐車場」に駐車して徒歩及びケーブルカーにて登山口へ
お得情報:丹沢・大山フリーパス
トイレ:こま参道各所、阿夫利神社下社(登山道入り口・洋式有)、大山山頂(冬季使用不可)
大山へ(再び)
お山に行こう!ということで今回選んだのは、丹沢・大山でした。
じつはこの大山、4月中旬にも行こうとしたのですが、大渋滞のため駐車場にたどり着けず、Uターンして引き返したのです。
桜の見ごろは過ぎてたはずなのに、恐るべし大山…
僕自身の登山歴の中で、取り付きにもたどり着けず敗退した唯一のお山…
ということで今回再挑戦です。
大山への登山は、まず大山阿夫利神社に続く「こま参道」を経てケーブルカーに乗り、標高696mの大山阿夫利神社の下社まで行きます(歩いても行けます)。ここから登山道が始まり、1251.7mにある頂上の本社を目指します。
こま参道に一番近駐車場は「伊勢原市営 大山第二駐車場」になります。ここに至るまで、各店舗が管理している駐車場や、コインパーキングも多々ありますので、もし大山第二駐車場がいっぱいなら正面のロータリーでUターンして探してみるといいでしょう。
我が家も大山第二駐車場を目指して東名高速を走ります。大山は、混んでいなければ都内から車で1時間ほどというアクセスの良さも子連れ登山の目的地として魅力的ですね!電車・バスでのアクセスも良好なようです。
伊勢原大山ICで下り、大山はもう目前…というところでジュニアが嘔吐。とりあえず近くのコンビニに車を停め、片付け・処置をします。ジュニアの様子に異常はなく、元気そう。これまでも車酔いと思しき症状で吐くことはあったので、今回も少し外の空気を吸わせて休ませた後、登山は行うこととしました。思えば、この嘔吐がすでに兆候でした…
こま参道の長い階段を超えて、ケーブルカー駅へと向います。ジュニアも、短い脚をぐいぐい持ち上げて階段を登っていきます。しかしやはり2歳児の腰ほどもある階段は高すぎるのか、ほどなく抱っこしてケーブルカー駅へ…
ケーブルカー駅からは徒歩で大山阿夫利神社下社に向かうか、ケーブルカーに乗るかが選べます。幼児を抱っこしている我々はケーブルカー一択です。初めてのケーブルカーに、ジュニアは目を丸くして外の景色を眺めていました。
意外ときつい登山道
大山阿夫利神社の下社に到着しました。ここからは伊勢原の街並みや相模湾が見渡せ、十分な絶景を拝めます。風が気持ちいい。珍しい玉砂利を踏んで音を確かめたり、狛犬にビビるジュニア。風情のある昔ながらのお茶屋さんやお洒落なカフェがあります。また、社殿の隣には自由に書道を楽しめるスペースがあったりして、登山なしでも楽しめそうです。
社殿の裏から登山開始です。大山は初心者向けと謳っていますが、傾斜はかなりきついです。今日のジュニアは全然歩いてくれず、ほとんど抱っこして登る羽目になりました。追い抜いていく人たちが皆笑って慰労の声をかけてくれるのが嬉しかったです。
ジュニアは少しでも山道におろそうとするととても嫌がり、全力でしがみついて「だっこ!」と。なんで今日はここまで歩くのを嫌がるのだろうか。振り返ってみれば、これも体調不良の兆候でした。しかしそれに気づくことなく抱っこして歩き続けるうちに、ジュニアは眠ってしまいました。途中にあるベンチで休憩。品のあるご夫婦が眠っているジュニアを見て、こっちのベンチに座って横にしてあげなさいと席を空けてくれました。なんと親切なマダム・エ・ムッシュー…
山頂での異変
歩かないジュニアを抱っこして登り、ようやく山頂らしき場所が見えてきました。その気配を察したのか、いきなり抱っこを振りほどいて着地し、俄然元気になって駆け出すジュニア。そのあまりの豹変っぷりに思わずあっけにとられてしまいました。
山頂には大山阿夫利神社の上社があり、茶店もあって軽食などを出してくれます。相模湾を一望する開けた場所にテーブルがあり、そこでランチタイム。パックのトマトジュースとサトウのごはん、チーズ、ウィンナー、アサリ缶をクッカーに放り込み、塩コショウで味付けしたトマトリゾット。アサリ缶を除けばごみも少なく、作るのが簡単な山ご飯メニューです。おなかが空いていたのか、クッカーを抱えてパクパクと食べるジュニア。みかんも平らげ、さっきまでの「歩きたくない」はどこへやら、にわかに元気いっぱいになってしまいました。岩によじ登り、相模湾を見下ろして満面の笑み
さて、下山です。来た道を戻るのではなく、東に進路を取り、関東ふれあいの道を経て、見晴らし台で西に進路を取るという周回コースで下山します。岩や張り出した根でワイルドだった上りとは一転、下りは整備された登山道がしばらく続きます。木道の上を、電車のまねをしながら機嫌よく下っていくジュニア。その一方で、妻は胃のもたれを訴え、辛そうな表情に…
再びジュニアを抱っこするとすぐに眠ってしまいました。脱力したジュニアを抱えて慎重に山道を下っていくうちに、私自身にもなにやら違和感が…強い疲労感と、胃のむかつき。何だろう、昼に食べたリゾットに問題があったのだろうか。痛むようなものはなかったはずだが…
夫婦そろって嫌な汗を垂らしながら少しずつ歩き続け、無事にケーブルカー駅に到着。すると、ケーブルカーの音を聞いてか、ぱちりと目を覚ますジュニア。眠気さっぱり、ご機嫌でケーブルカーに乗り、楽しそうにこま参道を駆け下りていきました。元気なジュニアに比べ、体の重い我々夫婦…
ウイルス性胃腸炎に感染していた
私が下山中に感じていた違和感・不快感は、帰宅後に明らかな苦痛・異変となりました。なんとかジュニアを入浴させ、寝かしつけまで終えた後、強烈な気持ち悪さと胃のむかつきに襲われました。翌日の通院で明らかになりましたが、ウイルス性胃腸炎に感染した疑いが大とのことです。恐らく、朝にジュニアの嘔吐を処理した時か、あるいはもっと早いタイミングで感染していたのでしょう。
この夜は気分が悪くて全く眠れず、3度も嘔吐しました。嘔吐と言ってもほとんど何も出なかったのですが…妻もかなり苦しそうでした。ジュニアだけ、翌日になってもケロッとしていました。お医者さんいわく、ウイルス性胃腸炎は子どもが軽症でも、大人では辛い症状が出ることがある、とのことです。不幸中の幸いだったのは、登山中はほとんど他の人と接触することがなかったことです。また、発症のタイミングも、もう少し早ければ下山に差し支えていたかもしれません。
その後、3日ほど苦しみました…