前記事に引き続き、本記事では我々が使用しているキャンプギアについて説明します。
今回紹介するのは、焚火・調理関連ギアについてです。
今回紹介する焚火・調理関連ギアは、全てハードコンテナ1つに納まるようになっています。
家族連れではどうしても荷物がかさばりがちですが、子どもがいてもコンパクトなキャンプを志向したいという方は参考にしていただければ幸いです。
それでは、実際に購入したギアについて、以下に紹介していきます。
焚火・調理関連
TokyoCamp: 焚火台
たためば収納はA4サイズ、重さは1kgという軽量化された焚火台です。設計思想が近いスイスSTC社の「ピコグリル398」と比較し、値段は1/2~1/3になります。
一般的に販売されている40㎝ほどの薪をそのまま乗せることができ、たくさん乗せてもびくともしません。その華奢な見た目に反して高い剛性を誇ります。3年以上使っていますが、特に問題はありません。現在、多くのキャンプ場では焚き火台と焚火シートの使用を推奨しており、土壌保護のためにも焚火シートも用意するほうが望ましいでしょう。
天板に開けられている穴が燃焼効率を高めるという設計らしいですが、我々は灰の処理が面倒なため、極厚のアルミホイルを敷いてそのうえで薪を燃やしています。燃焼が終わったら、アルミホイルの上に残った灰を灰捨て場にポイするだけなので楽ちんです。一般的なアルミホイルだと薄すぎて破れてしまうので、できれば7㎜程度の厚いものを用意しましょう。
調理をする際は、100均の網を使い捨てで使うと便利です。我が家ではまとめ買いしています。
(テントファクトリー BBQハイグレードアルミホイル(極厚) 7m TF-BAF0407)
シートゥサミット:Xシリーズ
折り畳み式のコップやボウル、鍋、ケトルのシリーズです。折りたたんで小さく収納できるのがとにかく便利。キャンプだけでなく、登山にも持っていきます。
モンベル:フレックス ウォーターキャリア 8L
サイトにあると何かと役に立つウオーターキャリア。食材や手を洗ったりするのに重宝します。
モンベルのこのキャリアは、8リットルと1泊のキャンプで十分な容量を備えつつ、丸めて小さく携行できる携行性を備えています。開口部が大きく開くので、注水や乾燥も簡単です。
キャプテンスタッグ:スーパーコールド クーラーバッグ 25L
折りたたむことで小さくできる保冷バッグです。畳むと幅380×奥行290×高さ115mmまで小さくなり、重量は1080gと軽量です。25リットルという容量は、ビールやジュースを沢山入れようとすると小さいかもしれません。保冷性能については比較や検証をしたことがないので何とも言えないのですが、下記の保冷剤「氷点下パック」を2つ入れることによって、真夏でも冷たいビールにはありつけます。より大きな容量を求めるならば同型の43リットルもあります。
より強力な保冷力を求めるならば折り畳み式でないハードタイプを選ぶと良いでしょう。ただし、ハードタイプはその分重量が重くなるため、注意が必要です。例えば、イエティの「タンドラ45」は極めて高い保冷力を備えていますが、重量は10kgを超えます。
ロゴス:保冷剤 氷点下パックGTマイナス16度 ハード1200
高い保冷力を有するロゴスの保冷剤です。「1200」は保冷材の容量を表しており、重量は1200gです。同シリーズには「600」、「900」がありますが、小さくなるだけ保冷力は下がります。
完全な保冷力を発揮するためには家庭用の冷蔵庫で36~48時間程度凍結させる必要があります。私は事前凍結をよく忘れてしまいます。冷凍庫の温度設定を高くしていると凍結しないこともあるようですが、その場合は設定を「強」にするなどしてみましょう。
YOKA:ダブルパン
ガレージブランドのYOKAが制作しているスキレットのセットです。2つのスキレットを重ねるとちょうど蓋のように密閉することができるので、上に熾火状態の薪を置くことでダッチオーブンのようにして使ったり、チップを下に敷いて網をはさんで燻製も行えるというのが最大の特徴です。火力調整がシビアですが、慣れれば焚火でパンもふっくらと焼き上げることができます。もちろん、普通のスキレットとしても使うことができるので、キャンプ料理のアイデアが広がると思います。収納は、重ねて袋にしまうことですっきりします。
SOTO:マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
その優れた耐風性、耐寒性、安定した火力から登山者御用達のウインドマスターです。付属している3本ゴトクは安定性に欠けるので、別売りの4本ゴトクを付けて使用しています。重量はわずか67g、OD缶と合わせてアルミクッカーに収納できます。キャンプ場では、コーヒーやココアを入れる他、ホットサンドを作ったりするのに便利です。
下記のFuture Fox遮熱テーブルと合わせて使うと、より安定性が増し、調理がしやすくなります。
FUTURE FOX:OD缶 250 遮熱テーブル
信州に拠点を置くガレージブランドFUTURE FOXが販売しているバーナー用の遮熱テーブルです。バーナーの長時間使用すると輻射熱がOD缶に伝わり爆発の原因となりますが、この遮熱テーブルはOD缶への輻射熱を軽減します。また、このテーブルは熱いスキレットなどをちょっと乗せておくのに便利です。不安定な地面でもバーナーに安定性をもたらすことができるので、様々なシーンで重宝します。
重量は320gと軽くはないのですが、便利なので私はよく登山にも持って行っています。
その他
Moon Lence:アウトドアチェア
組み立て式のアウトドアチェアです。類似品は多数あろうかと思いますが、このモデルは930gと比較的軽量ながら耐久性に優れています。このタイプのアウトドアチェアはフレームの差し込みに苦労することが多いのですが、このモデルは背面のフレーム差し込み口に穴が開いているため、そこを引っ張ることで比較的容易にフレームを差し込むことができます。このような小さな工夫が嬉しいですね。
同型で最も有名なのがヘリノックスの「チェアワン」だと思いますが、Moon Lenceの同型商品の価格は1/4以下。焚火による穴あきのリスクに常にさらされているアウトドアチェアの選択肢として有力だと思います。
注意点として、足のつかない子どもが乗ろうとすると前のめりに倒れることがあります。焚き火の近くで前のめりに倒れると重大な事故につながりかねないため、この点はくれぐれもご注意ください。子ども用には、下記の小さいアウトドアチェアを用意するのが良いかと思います。
なお、DAISOの「シリコーンイス脚キャップ 丸20-26mm、角17-24mm」が脚部にシンデレラフィットします。これを付ければ、仕様の都度脚部を洗う必要がないので非常に便利です。
FIELDOOR:ポータブルコンパクト アウトドアチェア ミニ
座面の高さが約22cmと通常のアウトドアチェアに比べて低いため、小さな子供でも倒れることなく座ることができます。耐荷重は約100kgのため、大人も座ることができます。ミッフィーちゃんの絵柄もあるため、お子様にぴったりなアウトドアチェアです。
快適さと軽量性はトレードオフ
以上、3記事にわたって我々が使用しているキャンプギア一式を紹介してきました。コンパクトさを追及した結果、50Lのハードコンテナ2個、95リットルのバッグ1つにすべて収まり、以下のようなメリットを生みました。
- 家に収納する際にそれほどスペースを必要としない。
- コンパクトカー(ホンダ・フィット、トヨタ・ヴィッツなど)に全て積載可能
- 家から車への移動が1度で済む。
- キャンプ場での設営・撤収が容易。
- 車を横づけできないキャンプ場でも、荷物の移動が容易
コンパクト化の最大の利点は、準備や片付けに時間がかからなくなることで、キャンプに行くことの心理的なハードルが大きく下がることでしょう。食料や着替えさえ用意すれば、思い立ったその日にでもキャンプに行くことができます。半面、居住性や快適さが損なわれるのがデメリットです。
快適さを求めるとどうしても荷物は増え、重くなります。一方で、モノを減らして軽くしようとすると、その分快適さが犠牲になります(お金も減ります)。つまり、快適さと軽量性はトレードオフの関係にあると言えます。今のところ、快適さと軽量性を同時に満たすようなギアというのは限られているか、またはとても高価なものとなるでしょう。このため、自分たちのスタイルに合わせて、適切なギアを選択していくことが大切になります。
本記事が、ギア選択の一助となれば幸いです。